私たちの農場で扱う商品は、比較的安価な定番商品とよばれるものが中心です。定番商品というのは、春のペチュニア・マリーゴールド、夏に向っては日々草、そして、秋から冬に向ってはパンジーやビオラなど、ホ－ムセンターの店頭で売られる商品のことです。
安価な商品はできるだけ手をかけず、コストを抑える栽培になりがちです。私たちの農場では、20種類以上の液肥や葉面散布用の肥料を品種ごと、栽培ステージごとに使い分け、また同じ品種であっても、季節や天気によって毎日のように『献立』を変えることで、植物にとって最もいい状態を確かめながら丁寧に栽培しています。
植物の状態を観察し、毎日の変化に対応していくハイフラワーの栽培方法は、販売店から商品のロスが少ないと評価をいただいています。そして、消費者のみなさまからは、植えたあとの生育が非常にいいと喜ばれています。
液肥栽培を取り入れてからその技術は今でも毎日のように進化しています。いい商品を作り上げようというこだわりは、今日も続いています。
また、花で培った施肥技術をイチゴや野菜にも応用しています。『おいしい』を引き出すために肥料コントロールは不可欠です。さらに、イチゴや野菜の生産ノウハウを知ることにより、花の生産への応用もすることで、生産技術の相互関係を作り出しています。
ハイフラワーでは働いてくれる一人ひとりの個性を大切にしています。個性を大事にするということはそれぞれの持つ能力を発揮しやすい環境を作るということです。働いてくれている一人ひとりは無限の可能性を持っているのですから、自らその可能性を伸ばして、活かしていってほしいのです。
一人の持っている能力や力はそう大きなものではないと思うのです。その小さな力のベクトルがたくさん集まると大きな力に変わります。ベクトルを合わせていくことは大切ですが、もっと大切なのは互いに欠けているところを補い合うということです。私たちはすべての能力を持ち合わせているわけではありません。お互いが足りないところを補い合うことができれば、これからの人生にとっても大きな収穫となると思うのです。
仕事というのは基本的には結果が出なければやらないほうがいいのです。しかし、結果よりも大切なことがあります。それは取り組み姿勢だと思っています。頑張ったからと言って良い結果は保証されません。良い結果が出なかったとしても、分析して次につながる改善をしていけたら、それは大きな成果ではないでしょうか。良い結果を得るよりも大きな宝になることもあるのです。
