ハイフラワーの花壇苗のお客様の多くは、ホームセンターになります。農場が大きいことで、数量、品種が集まりやすいことがハイフラワーを選んでくださる理由の一つと考えます。ご依頼いただける品目は何でも引き受けて・・・と言いたいのですが、私たちで生産が可能な商品であれば、お断りせずに前向きに検討するというのがハイフラワーのモットーです。
基幹となる事業は花壇苗生産ですが、花の生産は季節性が強く、安定した収穫と雇用の維持のために、花以外の事業がスタートしています。花の技術を応用して、イチゴや露地野菜の生産も手掛けています。今後は、観光を視野に入れた農業生産をしていくことで、地域の農業の維持、発展のお手伝いができればと考えています。
花壇苗の必要とされる季節は春と秋。四季のある日本であるからこそ周年での販売は難しいのです。そこで、冬季の売り上げの補填ができればと始めたのがイチゴの生産です。当初、パック詰めをしてスーパーや直売所に卸していたのですが慣れないパック詰めが大変なことと、店頭での売れ残りを回収すると売れない状態になってロスになることから、次年度からイチゴ狩り100%の農園に変えました。花の生産者の作るイチゴはそろいが悪いのですが、おいしさ重視の管理をしているのでお客様から好評価をいただいています。東北自動車道羽生インターから近いことから東京都内からもたくさんのお客様が来園されます。「おいしかった!」と言っていただけるようにイチゴを管理し、「楽しかった!」と言ってもらえるような接客でお客様をお迎えしています。
露地野菜とはハウスなどの施設を使わず、屋外の畑で栽培する野菜のことです。 露地での栽培はその野菜が本来育つ時期に合わせ、自然に近い状態で栽培するため、旬の野菜のおいしさを味わうことができます。ハイフラワーの露地野菜は最低限の肥料や農薬しか使っていません。「安心・安全」であること、そして野菜本来の味を引き出した「おいしい」を大切に考えた野菜に仕上げています。
イチゴの生産は2018年から試験生産が始まり、2020年からいちご狩りの観光農園としてたくさんのお客様にご来園いただいています。同じ年に地域の方のご協力とご指導により露地野菜の生産が始まりました。花の生産しか知らない私たちに野菜作りを教えてくださる2人の農業の先輩が強い味方になってくださっています。この地域とのつながりを軸として露地野菜の収穫体験を進めています。ジャガイモ掘り、枝豆収獲、トウモロコシ狩り、さつまいも掘り、里芋掘り、落花生掘り、そして、イチジク狩りをおこなっていて、一年を通じておいしい野菜の収穫ができるように計画されています。ハイフラワーの露地野菜はすべて収穫体験で楽しんでいただきます。
6次産業化とは、1次産業としての農林漁業と、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業等の事業との総合的かつ一体的な推進を図り、農山漁村の豊かな地域資源を活用した新たな付加価値を生み出す取り組みのことです。
ハイフラワーでも6次産業化に取り組んでいます。キッチンを作り収穫物を使った飲食の提供をしています。観光農園を充実させるためにはお客様の長時間の滞在がカギとなります。そのためには飲食の充実が必要になってきます。
今後は、観光事業によって人が集まる仕組みを作り、農産物の収穫体験や野菜・加工品の販売を充実させていきたいと考えています。その生産や加工には地域の農業者の方たちに協力いただけるようにと考えています。そのための仕組み作りも大切になります。お客様に求められる作物を地域ぐるみで生産し、加工することで、この地域の農業の維持、発展のお手伝いを行っていきたいと考えています。